パートタイマーの悩みQ&A(雇用保険)

パートタイマーの悩みQ&A(雇用保険)

労働者災害補償保険(いわゆる労災保険)は適用される事業所に雇用される労働者は全員加入しなければなりませんが、雇用保険は労働時間によって加入しなければならない人としなくてよい人に分かれます。これは、加入できないのではなく、加入しなくてもよいというだけに過ぎません。大部分の会社は雇用保険に加入しなくてもよい人についてはわざわざ加入させたりしてはないようです。

週20時間以上の勤務だと雇用保険に加入できる

パートタイマーは雇用保険には加入できないんですか?

原則として、労働者を1人でも雇用する事業に雇用される労働者はすべて雇用保険の被保険者となります。

パート労働者も労働者ですから、原則加入しなければなりませんが、被保険者になれない人もいます。その適用除外者は次の通りです。
  • 65歳以後に雇用された者
  • 短時間労働者()で季節的に雇用される者、あるいは短期の雇用(1年未満)に就くことを常態としている者
  • 日雇労働被保険者に該当しない日雇労働者
  • 4ヶ月以内の期間を予定して行われる季節的事業に雇用される者
  • 船員保険の強制被保険者
  • 国、都道府県、市町村などの事業に雇用される者のうち、求職者給付及び就職促進給付の内容を超えるものが受けられる者
()「短時間労働者」とは次のような人をいいます。
1週間の所定労働時間が同一事業所に雇用される通常の労働者(いわゆる正社員)に比べて短く、かつ週30時間未満である労働者。
短時間労働者でも、季節的な事業や1年未満の雇用を繰り返している人でなかったら雇用保険に加入できますが、1週間の労働時間が20時間未満の人は加入できません。

農業のパートでも雇用保険に入れる道はある

個人の農家でパートとして働いています。従業員はパートばかり4人なのですが、雇用保険には入っていません。雇用保険には入れないんですか?

個人経営の農林水産業で常時5人未満の労働者を使用する事業は雇用保険に加入しなくてもよいことになっています。
この事業を暫定任意的用事業と呼んでいますが、言葉通り、入っても入らなくてもよい(任意)という意味です。
しかし、条件を満たせば加入も可能です。従業員の半数以上、ここでは2人以上の従業員が希望すれば、事業主は加入の申請をしなくてはなりません。ただ、注意しなくてはならないのは、加入申請をして雇用保険の適用事業となっても、労働時間数などで被保険者となれない人を除いた従業員の半数以上ということです。
例えば、4人の従業員のうち、1人が65歳以上である場合は、その人を除いた3人のうち2人以上が希望しないと加入できません。また、雇用保険の適用事業所となった場合は、加入に反対の人も含めて被保険者になれない人を除いた全員が加入しなくてはなりません。